Cherish-Y | 言葉では伝わらないこと

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言葉では伝わらないこと

先日、体育の授業で麻痺側の足首を痛め辛そうにして帰ってきました💦

どうしたのか聞くと、リレー形式で走っている時、後ろから靴を踏まれそのまま転倒したとのこと(子供同士の体育の授業中にはよくあることです)。

帰宅した日は、シップでも貼っとけばよくなるだろうといった感じでした。

次の日、歩くと「ズキン、ズキン」と痛むと訴えてきました。

「えっ!まさか学校休む感じ?!」と思い「大丈夫でしょー」と声かけしたものの

やはり、歩き方がいつもと違うことにだんだん心配になってきて整形外科を受診。

腫れもなく、骨に異常もないため「軽い捻挫だろう。大丈夫」とのことでした。

自分が、麻痺を持ったことがないため、麻痺側の足を痛めるとどのように体感として感じるのか、いつもより増してどこまで日常的な不便さ感じるのか、想像がつきません💦

そのため、言葉では「大丈夫じゃない」と言っても、本当に大丈夫なものなのかと、考えてしまいます。。

また、バリアフリーではない学校環境での活動(集団行動)に影響が出るのであれば、治るまで休ませたほうがよいのかな、とすら思いました。でも、「困ること」も小学校での経験としては必要なこと✨そんな風に都合のいいように解釈し、結局行ってもらいましたが(笑)。

少し話が変わりますが、数年前にこんなことがありました。

私の兄は知的障害(自閉症)があり、言葉が話せません。その兄が転んで、膝の肉が真っ二つにわれ中の骨が見えるぐらいのケガをしたことがありました。

どうやら、家の横の通路を走っている時にこけて石に膝をぶつけたようです。

兄は、話せないためSOSの出し方が下手です。

普段は、自宅の1階と2階を行き来し、パンフレットや本の整理をして過ごしているのですが、その時は1階のソファーでずっと座っていました。「兄の雰囲気がいつもと違う」「顔色が悪い」。いつもと違う異変に父親が気付きました。

「どうした?」と傍により聞くと、膝あたりを指で指し小さな声で「イテイテ」と言ったそうです。

ズボンをめくり上げると、骨が見えるぐらい皮膚が裂けており💦両親は慌てて病院へ連れて行ったことがありました。

兄は、どれぐらいの時間怪我をしたまま座っていたのか解りません。普通なら泣き叫ぶような痛みですぐに周囲に助けを求めるところですが、じっと座っていることでSOSを出していたのです。

母親は、兄がお腹や頭が痛い時もあるだろうが、そのような事に対して言葉でSOSが出せないので可哀そうだとよく言います。知的障害があることで、痛みへの鈍さや、病気に対する感じ方が他の人より鈍感である様子を家族として傍にいて感じてきました。しかし、それはこちら側が勝手に判断していることで、もしかしたら兄自身は伝えられないだけで一人孤独に痛みと戦ってきたのかもしれません。

他人では解らないことを家族の人なら解ることはよくあります。けれども、解らない部分は必ずあるのです。

言葉で解らないことをどれだけ解っていけるかは、同じ時間を共有していくしかないように思います。その時間の中で全てを理解することは無理だけれど解る数を増やしてくことは可能。だから、同じ時間を過ごす家族が一番その人のことを解っているのは当たり前のことですね。

そして、これは私が一番苦手なことですが、自分の考えや感情を押し付けないことだと(すぐに、自分の視点で物事を捉え、息子に普通はそうだろうという価値を押し付けまくります💦)。

自分が普通だと思うことは、他の人にとっては普通ではないのだから、お互いの普通(それぞれの違い)を尊重し合えることを大切に歩んでいきたいです。

最後まで、読んで下さりありがとうございました♡